出生数80万人まわりメモ~どうしても大学無償化を混ぜたい勢力

2022年の出生数、初の80万人割れ 想定より10年早く…「賃金が低いから無理」:東京新聞 TOKYO Web

婚姻数は3年ぶりに前年を上回ったが、新型コロナウイルス禍で20〜21年は急減しており、今回の出生数減に影響した可能性がある。

というのが本来の問題だけど、あまり触れづらいと。

 

速報値では、昨年1年間の死亡数が過去最多の158万2033人、死亡数から出生数を引いた人口の自然減が78万2305人で過去最大の減少幅になった。 

という現状

 

専門家は婚姻数の減少に加え、結婚した人が子どもを産まなくなってきていることを要因に挙げ、経済的理由による出産意欲の低下が背景にあると分析。賃上げなどとともに、子どもにかかる教育費の負担軽減が重要だと指摘する。

日本総研の藤波匠氏は「15年までは非婚化が進む一方で、結婚した人は子を産むことが多かった。16年以降は結婚した人も子を産まなくなってきている」と分析する。

ここまでは分析

根本的な打開策は経済成長と賃金上昇としつつ、大学無償化や返済の必要がない奨学金の拡充など、高等教育の負担軽減の重要性に言及

 

いや、まずは「非婚化」の対策だろうーーと思うものの、あまり政治や行政がやれることではないか。

 

(政府などの)調査では、教育費がかかるから産めない、1人にとどめるとの答えが最も多い。教育費ゼロの方が効果が大きい」と主張する。

 

これはデマというか、わざと「子育て」を切ってるような。ざっと検索して出た内閣府の調査が下記。

 

理想の子ども数を持たない理由: 子ども・子育て本部 - 内閣府

>「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」が約6割と圧倒的に高く、若年層ほど割合も高い

 

つまり、食費や住居費を含めて「子育てにお金がかかる」というのに、「教育費」だけが原因かのように強調している。「教育費」はまあ確かに私立大だと500万円とかかかるのはそうだけど、むしろ生活費も+500万かかるというあたりが大変だと。

 

**

あとは、どうもこの記事にも関係するか。

 

出生数の稼ぎ頭=地方の非エリート非正規女子をほぼ無視…少子化対策で東京の高学歴女子ばかり利する愚(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース

>「日本政府は多くの女性支援策を提供し少子化対策をしているが、その対象は東京を含む都市圏で働く四大卒のホワイトカラーの女性向けに偏っている。“出生数の稼ぎ頭”である地方在住の女性、例えば非大卒・非正規を中心としたエッセンシャルワーク職などの女性支援をもっと手厚くするべきだ」という

 

なんか、四大卒ホワイトカラーに偏ってるのが東京新聞の記事なのよね。

 

https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/jrireview/pdf/13940.pdf

 

「子育てや教育」なのだけど、「教育」に偏らせると。

 

あとは、

>押し下げ幅としては、人口要因を下回るものの、2015年には2万人程度の押し上げ要因であったものが、
2020年には▲7,000人の押し下げ要因となっており、そのプラスからマイナスへの変化が出生数の減少に
与えた影響は小さくなかった。

 

などなど。まあ「非婚化」をどうこうってのはなかなか難しいか。

**

https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/researchfocus/pdf/13279.pdf

ツッコミ入れると、「抜本から見直す」必要はなくて、これまでの対策プラスでいい。非婚化に対する対策はやらないと。で、プラスで「出生意欲の低下」をなんとかすると。

 

まあ、個人的には「大学無償化」よりも、「給食無償化」のほうが効果は大きいんじゃないかと思う。ついでに野菜とか米とか現物支給してやれば、あとは住宅があるが、だいぶ良いような。