20220328日記~ウクライナ、民主主義、インド

「ロシアは民主主義を握りつぶそうとしている」「ルーブルは紙くずになった」…バイデン氏演説(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース

[バイデン米大統領の26日のワルシャワでの演説要旨]

[民主主義と自由を求める長年の闘いの中で、現在ウクライナが自国の存亡をかけて最前線で戦っている。彼らの勇敢な抵抗は、法の支配や公正な選挙、発言、集会の自由、報道の自由など、不可欠な民主主義の原理に向けた大きな闘いだ。この30年間で、権威主義陣営は世界中で復活を遂げている。ロシアは今、民主主義を握りつぶそうとしている。阻止するため、民主主義国家の力を実行に移そう。]

と、なんか自国の防衛の話が、民主主義VS権威主義陣営 という話にずらしている。でもこれは色々なところが発言している。

ソースが出せないのだけど、ポーランドあたりの人かNATO事務総長かな。「欧州への攻撃ではなく、民主主義への攻撃」みたいなロジック。

NATO首脳、東部防衛力増強で合意の公算=事務総長 | ロイター

 

しかし、NATO、G7の緊急首脳会談は、ほぼ高齢白人男性でキッシーだけいるという構成で、なんかにこやかにやり取りで、映像の発するメッセージとしては失敗だったようにも。

WBSで山川キャスターだったか、「ウクライナのゼレンスキーがこの映像見たらどう思うか?」みたいに発言していたけど、「西側」というか、米欧以外にはあまりメッセージ性がないね。むしろ、「こっちには関係ないな」みたいなメッセージになったか、中東なりインドなりからすれば。

 

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インド。

中国勢、安価なロシア産原油をひそかに購入-トレーダー - Bloomberg

[中国の石油精製各社は安価なロシア原油をひそかに購入している。トレーダーらによれば、中国の国有会社による売り手との交渉は公にならず、インドの国営石油精製会社がウラル原油などに多くの買値を提示しているのとは対照的だ。]

インド、ロシア産原油の購入検討 米と正反対、クアッドに影響か | 毎日新聞

[インド政府がロシア産の原油を割引価格で購入する検討をしていると地元メディアが15日までに報じた。米国がロシア産原油輸入禁止措置に乗り出しているのとは正反対の対応で、実現すれば日本、米国、オーストラリア、インド4カ国の協力枠組み「クアッド」に影響が及ぶ可能性もありそうだ。]

インド、ロシア産原油輸入を正当化 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

[ウクライナ侵攻を受けて欧米がロシアの経済的孤立化を試みる中、インドは最近、ロシア産原油を割安で数百万バレル購入した。]

[さらに、ロシアのウクライナ侵攻開始後に原油価格が高騰し、インドは苦境に立たされていると述べる一方、「原油を自給している国(米国)や、ロシアから輸入している国(欧州諸国)が(ロシア産エネルギーの)輸入制限を提唱するのは無理がある」と批判した。]

 

これは確かにそう。原油を自給できる国、現在輸入している国に言われたくないと。

 

というので、インドは米欧の経済制裁に加わっていないのだけど、なんとなく「西側」の弱体化というのも感じている。

 

https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_countries_by_GDP_(nominal)

というのが英語版WikipediaGDPランキングだが、日本は「西側」に含めるとして、2.中国 6.インド 10.韓国 (11.ロシア) 12.ブラジル 15.メキシコ 16.インドネシア 17.イラン と非西側が結構ある。

逆に言えば1.アメリカ 3.日本 4.ドイツ 5.イギリス 7.フランス 8.イタリア 9.カナダ ・・・ とカナダはともかく、日本も含めて「侵略国家」ばっかり。植民地を持っていたということ。

まあ、このあたりとG7、NATOとはだいぶ被るのだけど、非「西側」からの支持というのがどんなものか。

 

まあ、ロシアの衰退は間違いなくあるのだけど(帝国の崩壊うんぬん)、対する「西側」の相対的な地位の低下、欧州の衰退というのも感じる。

「世界の警察」をやめたアメリカが「世界の学級委員長」みたいなことをやっているのに、どれだけ支持されるのか。このあたりも気になる。と日記というかメモでした。

 

世界の名目GDP(USドル)ランキング(過去: 1980年) - 世界経済のネタ帳

 

と、1980年のランキング。そんなに変わってない気もするけど、インド、インドネシア、韓国、イラン、そして中国などが順位を上げて、相対的に欧州が下げている。オランダ12位→18位とか地味に没落。スペインやスウェーデンなんかも。