100年後も人類(男)はスーツを着ているだろう

 

スーツの神話 (文春新書)

スーツの神話 (文春新書)

 

 

 もともとは軍服だったフロックコートなどから、いかに「スーツ」という衣服が形作られていって、スタンダードになったか、という歴史を述べた本。

 

 まあ、たぶん100年後も人類はスーツを着ているだろうと思う。ジャケットとパンツと同じ素材の服で、視覚的に体型補正効果があるというのと、胸元の逆三角形(ネクタイのまわり)の面積が、顔の面積と同じくらいなのでバランスよく見えるなど、スーツというのはデザイン的に優れた代物なのだ。

 

 SFアニメ・映画などでは、登場人物たちが「未来っぽい」服を着ているというのがあるが、だいたい縦襟で、学生服の色を変えたような感じのが多いか。いくらかウエストを絞っていたり。素材はウールじゃなくて、ポリエステルとかそんな感じ。

 でもまあ、実際はそうならないかも。甲殻機動隊なんかは、スーツも多いし、PSYCO-PASSもそうだ。だんだん、「SFっぽい服」は出現しないんじゃないか、という感覚が出てきているのかも。

 

 いまの延長線上に未来があるとするなら、成人男性がスーツを着るという文化がなくなることはたぶんない、と思う。男性であれば、スーツの着こなしに注力するというのは、まだまだ必要なことなのだろう。(異性ウケということでも、女性は、スーツ姿の男性が好き、といったところもあるわけだし)