スマートデイズめもー民事再生?破産?

https://news.nifty.com/amp/economy/economyall/12198-015450/

金融庁スルガ銀行へ立ち入り検査を行い、営業やローンの審査に問題がなかったか調べることを検討していて、問題が判明すれば業務改善命令などの行政処分に踏み切る方針です。」

とはいえ融資の借金が棒引きになるわけではないだろうと。
https://mainichi.jp/articles/20180413/ddm/008/020/119000c

「シェアハウス「かぼちゃの馬車」の運営が頓挫し経営破綻した不動産会社のスマートデイズは12日夜、民事再生法の適用申請後初の物件所有者向け説明会を東京都内で開いた。民事再生は「破産を念頭に置いた暫定的な手続きだ」と説明し、将来的な破産手続きへの移行を示唆した。」

https://www.sankeibiz.jp/business/amp/180411/bsd1804110500005-a.htm

「物件所有者の一部が10日、経営破綻した責任の追及が困難になるとして反対活動を始めた。」

「反対活動は、所有者約700人ら債権者の大多数から賛同を集め、民事再生手続きの棄却につなげる狙いだ。」

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3337798.html

「不動産会社「スマートデイズ」によりますと、東京地裁民事再生法の適用を申請し、受理されたということです。負債総額は60億3500万円にのぼります。」

受理されたが、計画が否認?どっちにしろ破産か。
1.スルガ銀行 融資の焦げ付き、というか不良債権化で大変
2.オーナー 借金と物件だけ残る。慣れない不動産業をやるしかない? 物件が割高で買ったものだと。また、オーナーはスマートデイズへの債権者でもある
3.その他の債権者、取引先 大損。案外ここも痛いか。

土地と上物は実際に存在する。ただ、その収益性はスマートデイズの説明していたほど高くはないし、「割高」で、建築会社、販売会社からスマートデイズにキャッシュバックがあったとかいう話も。

1スルガ銀行は金を出したと。与信して融資。
2オーナーが借りて、販売会社に渡す。
3土地の取得と建物の建築をして、オーナーに所有権が移る。
この3で本来の土地、建物の価格に対してマージンを取られていると。ただ、それが「詐欺」ということになるのか? 計画が甘かったから損害が出た、というので損害賠償請求は可能だろうがビジネス上の失敗というだけのことのようにも思う。マージンを取るのが不当かというと、まあ金額や割高によっては不当だろう。でも金は残っていない。

また、1の借金の部分で審査与信が甘かった、書類改ざんとかがあったんじゃないかとも。ただ、いずれにしろ借金がなくなることはないだろう、錯誤無効?いやいや。

4所有権がオーナーに移った物件をスマートデイズが「サブリース」で借り上げ 
5スマートデイズがオーナーに毎月賃料支払い。

4のサブリースで30年保証うんぬんは、守れない契約でした、というだけか。まあ、このへん法律的に問題というのはあるのだろうから、サブリースまわりはそのうち法整備はあるのだろう。

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どうもネットというか世論というか、テレビのコメントなどでもオーナーへの同情は少ない。自業自得、自己責任というのはそうで、リスクをスマートデイズ側が100%負うなんてことは無理があると考えるべきだったと。スマートデイズが破綻というリスクまで考えるべきなのだ。サブリースは、郊外アパートで似たような事例はあるわけだし。

自分も同情はあまりないが、法的に何が出来るのか、何が出来ないのか、そのスピードや有用性はどうなのか、などは今後も注視しなければと思う。

4/18追記
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180418-00010004-biz_shoko-bus_all

「4月18日、東京地裁より民事再生法手続きが棄却され、同日保全管理命令を受けた。保全管理人には監督委員だった清水裕介弁護士(ひいらぎ総合法律事務所、中央区銀座8-9-11、電話03-3573-1578)が選任された。今後、職権により破産手続きに移行する。」

破産法も勉強しなきゃなあ。

2018/5/2追記

https://www.sankei.com/economy/news/180502/ecn1805020038-n1.html

「シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営していた不動産会社スマートデイズ(東京)が経営破綻した問題で、物件所有者の大半に購入資金を融資していたスルガ銀行が、所有者の返済計画などの見直しを進めていることが2日、分かった。

 運営会社の破綻で所有者が賃料収入を得られず返済が行き詰まる恐れがあるため、スルガ銀は計画の変更を提案した。ただ元本の減免には応じない方針だ。」

金利が下がるのならなかなかいいじゃないの。元本まではさすがに応じないにしても、自己破産する人が出れば抵当権実行で結局債権回収できないということになったりで、うーん。

2018/5/12追記

https://mainichi.jp/articles/20180512/ddm/008/020/106000c

「「行員は不正に関与しておらず、むしろ販売側にだまされた被害者だ」。スルガ銀はこれまでこう強弁し、自らの責任を認めてこなかった。しかし行員を対象にした聞き取り調査の結果、それを覆さざるを得ない情勢だ。

 スルガ銀行員の関与はこれまでも疑惑が持たれていた。同行から多額の融資を受けてシェアハウスを購入し、返済不能に陥った所有者の弁護団は、かぼちゃの馬車運営会社のスマートデイズスルガ銀行員が結託して不正融資を拡大したと主張。」

不正融資って、そんな言葉あるのか? とはいえ融資契約自体は有効で、債務整理に応じるかどうかというとこか。どうも、銀行に対する「甘え」が感じられる主張というか、まあそこもいつもの左翼のパターナリズムか。