オープンレターまわり雑感2~2020年コロナの年から21年3月まで

前回の続き。

 

y-cybernetics.hateblo.jp

2019年11月、12月ごろに「宇崎ちゃん」論争。巨乳キャラの宇崎ちゃんを使った献血ポスターに対してフェミニストが不適切だと指摘をしたと。売り出し中のフェミニスト評論家の北村氏と弁護士吉村氏のやり取りの紹介が前回。

さて、そのころ中国は武漢市ではコロナウイルスが発生していたが、まだ他人事。ダイアモンドプリンセス号が2020年1月末~で、そのあと日本でも広まって一斉休校だ。

 

新型コロナ: 全国の小中高、3月2日から臨時休校要請 首相: 日本経済新聞

[安倍晋三首相は27日の新型コロナウイルス感染症対策本部で、全国の小中学校と高校、特別支援学校に臨時休校を要請する考えを表明した。3月2日から春休みの期間で実施を求めた。]

 

一斉休校の他に、企業のリモートワークなどが広がったのがこの時期。で、外出できない人々が何をやるかというと、ネットなのだろう。生活のストレスをどうするかというと、ネットで憂さ晴らしだと。

 

オープンレター周りのキーマンとしては、白饅頭(御田寺圭)氏がいる。そのツイッターアカウントの過去ツイートを「さえぼう」という文字で検索したのが下記。

 

from:terrakei07 さえぼう - Twitter Search

 

というようなのが、2019年11月~2021年3月くらいまで2,30件続いている。それ以降は「さえぼう」という単語を使っていないようだ。つまり、前回書いた「宇崎ちゃん事件」から北村氏を揶揄するのが始まったというところで、中心にいたのが白饅頭氏のようだと。

このツイートは正に「高度の倫理性」と、その反転としての「オタク差別」のようなところを指摘していると。まあこれは評論の範囲内か、揶揄しているにしろ。

 

その白饅頭(御田寺)氏で北村氏ツイートを検索したら残ってるのは1件。

from:Cristoforou 御田寺 - Twitter Search

 

 

画像が見切れているかもしれないが、白饅頭氏を引用リツートしたツイートに呉座氏が「いいね」をしていると。

北村氏の発言は文脈や前提がわかりづらいが、「私に謝るのなら、御田寺圭とつながっているのはおかしい」という主張だろう。なんだろう、縁を切ること自体も「和解」の内容なのだろうか。

 

じゃあ、謝罪の前、2020年に何があったかというと、イマイチツイートが残っていないと。まあ、他人のブログから孫引きは気がすすまないが、

 

論点整理:呉座勇一氏と北村紗衣氏を巡る一連の論争――または、扇動者たちのオクラホマミキサー|青識亜論|note

G[さえぼうの権利主張こそ「私はこんなすごい研究者なのに女だから正当に評価されていない!」というのが根底にあって、エリートとしての義務を果たそうとしているところを見たことがない]

 

 

と、これくらいしか代表的なものがないけど、呉座ー白饅頭でのやり取りというのが見てとれる。ただまあ、ここも北村氏は微妙に論理操作を入れてる感じか。「女だから正当に評価されていない、というのが彼女の根底にある」という論評は、まあ今の基準だと厳しいものもあるのだが、うーんまあ名誉棄損までは行かない中傷ってところか。というかただの悪口。

で、「自分が正当に評価されていないと思っている女の僻み」と言い替えてより自分に同情を集めようとしていると、ここが論理操作。

あと、「宇崎ちゃん」の件を考えるなら、「女性がフェミニズムを唱えるだけで」というのも本人の解釈を入れてる感じだろうか。「高度の倫理性」うんぬんでの吉村弁護士とのやり取りは、そんなフェミニズムを唱えているところでもないが、まあ、今となっては見つからないやり取りもあるから、ちょっと断言はできないところ。

 

で、呉座氏から謝罪が出たのも3/20だと。大河ドラマ監修から降板が3/23

 

NHK大河の時代考証担当降板 女性文学者誹謗投稿 - ドラマ : 日刊スポーツ

[NHKは23日、来年度のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の時代考証を担当する中の1人、歴史学者の呉座(ござ)勇一氏が降板したことを公式サイトで発表した。

同サイトは「歴史学者の呉座勇一氏より、自身のツイッター投稿の一部内容が不適切であった責任を取り、降板したいとの申し出がありました。番組制作サイドもその事実を確認し、降板していただくことにしました」と説明した。]

今放送しているやつかな。

[呉座氏による、女性文学者に対しての発言や誹謗(ひぼう)中傷が、ミソジニー(女性らしさなどへの嫌悪や蔑視)に当たるのではないかと、SNS上で批判の声が上がっていたという。呉座氏の誹謗中傷はかなり粘着質だったようで、中傷ツイートにもリツイートしていたという。]

中傷ツイートのリツイートがどんなものかは今となってはわからない。

 

呉座勇一氏の投稿「到底容認されない発言」 日文研謝罪:朝日新聞デジタル

[日文研は24日、発言は「個人の表現の自由を逸脱した良識を欠く行為」であり、呉座氏に対し、井上章一所長らが厳重注意し、女性研究者らに謝罪するよう指導したと明らかにした。]

[日文研は井上所長名のコメントで、「(呉座氏が)他者を傷つけ、研究者として到底容認されない発言を繰り返していたことが判明しました。深くお詫(わ)び申し上げます」と謝罪。今後投稿内容を精査し、呉座氏に適切な対応をとるという。]

というのが3/24。

 

from:ganrim_ さえぼう - Twitter Search

もう一人キーパーソンの雁淋氏もこんなツイートがあると。

 

***

まとめると、

・「宇崎ちゃん」騒動が発端としてある。

・そこから北村氏を揶揄する「文化」が生まれる。文化というか、そういうやり取りのパターンや、慣習、「あいつはいじってもいいんだ」という空気など。

・というかもっと言うと「敵認定」だろう。好きな作品を貶されて、オタクが微エロコンテンツ目当てにした献血には「高い倫理性がない」(=倫理性が低い、汚れている)と暗に言われて、まあつまり「オタク」側も「被害者」という意識だったのかもしれないし、怒っていたと。

表現の自由戦士(オタク)VSフェミニストの歴史みたいなのは色々書いている人もいるね)

・で、中心にいたのが白饅頭氏で、呉座氏はやり取りしていた相手だと。今騒動の雁淋氏も近い位置。

・逆に北村氏の取り巻きって誰だ? まあ、フェミニスト陣営というところか。

・ただ、2020年にどんなやり取りがあったのか今となってはなかなか探れないし、それはどちら側もツイートを消していると。そんなに呉座氏のツイートやリツイートはひどいものばっかりだったのか。

逆に、フェミニスト側のオタクや男性(弱者男性)に対する揶揄や中傷はなかったのか(オタクはオナニーして死ね、という有名な上野千鶴子発言など)。このあたりが、なんか外の人間からすると何が起こったのかわかりづらいポイント。

・また、個人的にはツイッターのツイートなんて「おしゃべり」や「つぶやき」だし、真面目に取り合うようなものなのかな、という感覚もある。

もちろん名誉棄損や著作権違反などもありうる。そのへんの、公共空間での発言と、プライベートの発言(それこそ居酒屋なりでの愚痴や悪口)と、感覚がマヒしてしまうツイッターSNS)の特性が生んだ事件ということか。(続く?)