一筋縄では行かないヨーロッパ(ドイツ)

第二次大戦の戦犯国(敗戦国)としては似たところのあるドイツだが、なかなか一筋縄ではいかないようだ。


独大統領「我々は誰が戦争始めたか知っている」 : 国際 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

 

「(ドレスデンは)欧州での都市を標的にした無差別空襲の代表例とされる。

 ガウク氏ら約1万人が「人間の鎖」を作り、この空襲を「重大な戦争犯罪」と主張する極右勢力に抗議の意思を示した。」

 

 東京大空襲に似た、ドレスデンの大空襲。今は、イスラム国に対して大規模空爆が行われているわけだが、それを「右翼」が「戦争犯罪」だと主張していると。

 実際、民間人の殺戮なので戦争犯罪の定義に当てはまるだろうが、そこはナチスドイツ。ダブルスタンダードで、戦争を始めた加害者側だから、そういう主張をするのは間違いだ、ということだ。

 


ギリシャ紙「ナチス軍服姿の独財務相」風刺画 : 国際 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

 

 こういうネタもある。流行の「風刺画」で、ギリシャ人はドイツを茶化したわけだが、反発といっても抑え気味になる。

 


独首相「人間にあれほど残酷なことが可能とは」 : 国際 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

 

「ドイツのメルケル首相は3日、ヨルダンのアブドラ国王への電報で、「人間にあれほど残酷なことが可能とは考えられない」と述べ、イスラム国を非難した。」

 

第二次大戦のナチスドイツについて反省の言葉を出してるのか、と思って記事を読んだがイスラム国についてだった。

 じゃあ、自分たちは、となるとドイツはイスラム空爆の有志連合には入っているが、空爆は行っていない。そういうのはアメリカとフランス、中東諸国がやっている。戦争当事国に直接的には加わらない、というバランスの取り方なのだ。

 

 なかなか、このあたりのバランスの取り方がドイツはうまいとは思うが、ギリシャ問題などでEUが揺れている中、そうそう今後もうまくいくのかな、とも思う。