公立福岡女子大(福岡市)を違憲と提訴


福岡女子大学に入学願書を拒否された20代男性が「違憲」と提訴 - ライブドアニュース

 

男性の代理人弁護士は「かつて女子大には、教育機会を得にくかった女性を優遇するという側面があったが、その意味は失われている。国公立の女子大の存在が憲法上許される根拠はない」としている。同種の提訴は初めてという。

 

 こういうのは好きです。県立大学(元)に対しての提訴で、女性優遇で時代に合わない、という問題提起が目的なのだろう。公立の女子大というとお茶ノ水(国立)が有名か。

 

 実際、公立大学は私大に比べて授業料も安く、女性にだけそこに入学する権利があるというのは、不平等だとも言える。男子大学、というのはないのだから(理工系のトンカチ使うようなところは近いにしろ)、なぜ女性が経済的に優遇されなくてはいけないのか、というところだろう。

 

 たとえば、お茶の水女子大学は、東京都文京区という都心の一等地にある。東京都心で、公立大学というと東京大学くらい? 電気通信大、一ツ橋、都立大、東工大、あたりはわりと郊外で、千葉大だとか横浜市立大のほうが都心に近い? 学芸大はどこだったっけ。外語大? 単科大学はわりと東京にもあるといえばあるけど、山手線の内側というと東大とお茶の水の他にあったっけ?

 

 まあ、都心部には私大が密集しているが、授業料の安い公立大となると、少し郊外に行くとしても偏差値は高い。東大、一ツ橋、東工大

 もちろん、お茶の水だって高いだろうが、都心の便利な土地にある大学に、女性だけなぜ入学機会があるのか、というのは言えるだろう。

 

 このあたり、東京近辺に住んでる人なら、千葉県民が中央大学に通うとか、イメージしてみるといい。神奈川・埼玉・千葉あたりから通う大学となると、都心部が一番便利なのだ。

 

 まとめると、都心部の便利な場所なり、授業料が安いなりで、その「公立女子大」が男性の教育機会を奪っている、というくらい不平等だと認められるかどうか。同じような学部が近くの公立大にあるというなら、「教育機会を奪っている」ということにはならないだろうが、偏差値の高低というのが裁判で考慮される? かどうかは謎。

 福岡女子大がどの程度の位置づけで、場所的にどうなのかはわからないが、お茶の水なんかは数少ない都心の公立大で、東大・東工大・一ツ橋・都立大(首都大)あたりと比べて偏差値はー別に低くなかったと思うので、他に似たような条件の公立大はあるでしょ? と仮に裁判になっても勝てないか。

 

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 ちょっとうろ覚えだけど、ジェンダーフリーの時代に、女子高・男子高をなくそう、というような動きが「大人たち」にあり、高校生らが反論した、というようなのがあったと思う。

 今回は、逆の思想サイドからなのか、ジェンダー意識の強い男性の提訴なのか、ちょっとわからないが、面白いと思う。