フェミ案件

 今年(2014年)はフェミニズム方面の論客が騒ぐような話題が多いと思う。略して、フェミ案件。

 

たとえば、

・リケジョ騒動(STAP細胞、リケジョという文言)

・味の素CM騒動

・都議会やじ問題

ヘーベルハウス家事ハラ騒動

・おーいお茶名称(一部で蒸し返す人)

・ろくでなし子逮捕

愛知県美術館わいせつ騒動(鷹野隆大の写真

・「アナと雪の女王」大ヒット

人工知能学会の会報で女性型アンドロイド表紙(去年か?)

春日部共栄女子マネ騒動

 

などなど。

           *

 

 たまたま自分がそういう方面に関心がある時期、というのもあるかもしれないが、フェミニズムの勢力が強くなってきている、もしくは、どうでもいい問題でも騒がないといけないほど弱くなってきている、ということがあるかと思う。

 

 自分の予想だと、たぶん、影響力低下に対して危機感があるのだろう。たとえば、春日部共栄女子マネの騒動で、男女の性別役割分担に話を持ってくる、というところはまだ分かるのだが、そこから話をつなげて日本全体の問題に持ってくる人がいたりする。

 

「おにぎりマネージャー」なくし女性差別解消へが国際基準 - 女子マネはアメリカでは違法

 

 意識としても実態としても、日本は他の先進工業国と比べて、「夫は外で働き、妻は家を守る(家事をする)」という社会になっているのは事実だ。

 (総務省労働力調査(2014.6)によると、労働力人口は男性3763万人に対して女性2841万人だとか)

 

 それで、その状態を問題と思うか、思わないかは人によって違ってくるが、フェミニズムはそれを問題だと考える思想、だと言える。

 

 とはいえ、自分から「旧来的な性別役割分担」を望み、選ぶ個人(たとえば専業主婦)を批判するということは、やってはいけない、と考えているみたいだ。昔は専業主婦批判はあったが、肝心の女性からの支持を失っては、フェミニズムはますます衰退してしまうからね。

 

 で、どうしているかというと、特殊な事例(女子マネージャー)から、無理やり一般論に持っていって、「社会が悪い」といった批判になる。本音としては、「女子マネ」の生き方を批判したいのだが、高校生を個人攻撃するなんてまずい、と自制が働き、「報道姿勢が問題だ」「社会が悪い」となる。

 そういうことを繰り返しているので、面倒くさい人たちだな、なんかずれてるな、という感覚につながっていくのだと思う。

 

           *

 

 「フェミ案件」という言い方には、

「ああ、フェミニストとかいう訳のわからん連中が騒いでる問題ね。自分には関係ないや 」

といったニュアンスも含んでいる。

 

 ただ、今後の社会を考えていく上で、すべてが無視していいもの、という風には自分には思えない。なんとなく。

 

 そのあたりを色々と、具体的な事例を出しながら検証していけたらと思います。

 

ザ・フェミニズム (ちくま文庫)

ザ・フェミニズム (ちくま文庫)